この記事では、MacBook Air (11-inch, Mid 2013) にLinux Mintをインストールした後に行った設定を備忘録としてまとめています。
Linux Mintに限らず、Ubuntu / Debian系であれば、基本的に同じような設定になると思います。
Wi-Fiアダプターを有効化
デフォルトでは、おそらくWi-Fiが使えないので、Wi-Fiアダプターを有効化します。
Wi-Fiアダプターを有効化するにはパッケージをインストールする必要がありますが、そもそもネットワークに接続していないので、有効化できないという状況が発生します。
この問題を解決するために、別端末から.debファイルを引っ張ってきて、dpkgでインストールする方法もありますが、イーサネットもしくはLinux対応のWi-Fi子機を用意して、インストールする方法がおすすめです。
今回はたまたま持っていたWi-Fi子機を使用してパッケージのインストールを行いました。
ドライバのインストール方法は端末によってかなり異なるようですが、私の環境 MacBook Air (11-inch, Mid 2013) では、bcmwl-kernel-source
をインストールし、/etc/rc.local
に以下のように記述する必要がありました。
同じ環境でない限り実行しないでください。
#!/bin/bash
modprobe -r b44 b43 b43leacy ssb brcmsmac bcma
modprobe -rf wl
modprobe -vv wl
各端末におけるドライバのインストール方法は以下のサイト(英語)が非常に参考になります。
参考:https://askubuntu.com/questions/55868/installing-broadcom-wireless-drivers
スクロール速度の変更
個人的に、デフォルトのスクロール速度が速すぎると感じたため、変更します。
Synapticのインストール
Synapticをインストールします。
sudo apt install xserver-xorg-input-synaptics
設定ファイルの編集
~/.xinputrcに以下のように記述します(数値は好みの速度・向きに合わせて変更してください)。
synclient VertScrollDelta=-500 HorizScrollDelta=-500
Firefoxのスクロールを滑らかにする
ディストリビューションによりますが、既存の設定では、Firefoxのスクロールがカクカクなので、スムーズなスクロールが行えるように設定します。
以下のコマンドを実行します。
echo export MOZ_USE_XINPUT2=1 | sudo tee /etc/profile.d/use-xinput2.sh
ログアウトしてもう一度ログインします。
すると、xinput 2が有効になり、Firefoxでスムーズなスクロールが有効になります。
今回有効にしたスムーズスクロール機能とFirefoxの設定にあるスムーズスクロール機能が競合してしまうため、Firefoxの設定で設定
→一般
→ブラウジング
より、スムーズスクロール機能を使用する
のチェックを外します。
参考:https://www.reddit.com/r/linux/comments/72mfv8/psa_for_firefox_users_set_moz_use_xinput21_to/
キーボードレイアウトの変更
私は、MacBookのキーボード配置にあまり慣れていないので、Windowsのキーボード配置に変更します。
具体的にはControl
とCapsLock
およびWin(Super)
とAlt(Option)
の入れ替えをそれぞれ行います。
GUIで行うこともできますが、私の環境では動作が不安定だったため、xmodmap
を使用して設定しました。
~/.Xmodmap
に以下のように記述します。
! Swap Caps_Lock and Control_L
remove Lock = Caps_Lock
remove Control = Control_L
remove Lock = Control_L
remove Control = Caps_Lock
keysym Caps_Lock = Control_L
keysym Control_L = Caps_Lock
add Lock = Caps_Lock
add Control = Control_L
! Swap Super_L and ALT_L
remove Mod4 = Super_L
remove Mod1 = Alt_L
remove Mod4 = Alt_L
remove Mod1 = Super_L
keysym Super_L = Alt_L
keysym Alt_L = Super_L
add Mod4 = Super_L
add Mod1 = Alt_L
自動的に起動するため ~/.xinputrc
に登録します。
if [ -f ~/.xmodmap ];then
xmodmap ~/.xmodmap
fi
以上で設定は完了です。
IMEの設定
IMEの設定はいくらでも記事があるので、ここでは割愛します。
Linux Mint IME
といったキーワードで検索すると、たくさんの記事が見つかると思います。
Fnキーの変更
デフォルトでファンクションキーはFnキーを押したときのみ動作するようになっており、通常通りファンクションキーを押すと別の機能が実行されます。(例えば、F2を押すと明るさが変更されるなど…)
設定を変更することで、Fnの振る舞いを逆にすることができます。(例えば、Fn+F2で明るさ変更など…)
私はファンクションキーを多用するため、この変更を行います。
以下のコマンドを実行します。
echo 2 > /sys/module/hid_apple/parameters/fnmode
echoの後には [0] / [1] / [2] のどれかが続き、それぞれ、[Fn無効]、[デフォルト]、[目的の設定]となります。
Night Shiftの設定
画面が明るすぎると感じることがあったため、ディスプレイの色を変更する機能を設定します。
MacBookにはデフォルトでNight Shiftという、ディスプレイの色を暖色系に変更する機能が備わっていますが、Linux MintではRedshiftというソフトウェアがインストールされているはずです。
Redshiftのインストールと設定
インストールされていない場合はインストールします
sudo apt install redshift
個人的には黄色系の色にするのが最も疲れにくく感じるので、~/.config/redshift.conf
に以下のように設定しました。
[redshift]
temp-day=4000
temp-night=4000
参考: https://manpages.ubuntu.com/manpages/jammy/man1/redshift.1.html
自動起動
Redshiftを自動起動するように設定します。
検索ボックスにstartup
と入力し、自動開始させるアプリ
を開きます。
+
ボタンからアプリケーションを選択
を選択します。
Redshift
を追加します。
これで、自動的にRedshiftが起動するようになります。
まとめ
なんとかLinux Mintを普段使いできるクオリティに仕上げることができました(とは言ってもスペックの問題でプログラム等を書いたりする気にはなれないですが)。
あらため、何も考えずに使えるWin/Macの偉大さがよくわかります。
ここまでお読みいただきありがとうございました。